piantinaの日記

日本のとある教会で弾いてるオルガニストの毒にも薬にもならない戯言

今週は「聖週」だけど、今日からの3日間は「聖なる三日間」。

今度の日曜日はイースター(Easter Day)です。
近頃の日本ではイースターは決してクリスチャンや教会に来る人(教会の礼拝にやってくるのは決して洗礼を受けた人ばかりでなく、これから洗礼を受ける人、または迷っている人、たまたま礼拝に出ただけの通りすがりの人もいますので「教会に来る人」と表現しておきます)だけのものではなくなって、某ねずみの国ですとか、そうでなくてもさまざまなところでキリスト教圏のイースターの風習を取り入れる動きがあります。

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教会のモンとしてはとてもうれしい流れではありますが、「もうこの時期復活節じゃないんだけど…」という時期までイースターになってしまっていたりと、「○月は○○で酒が飲めるぞー♪」的な意味合いでイースターも利用されてしまっているのかと思うとなんとなく苦しいものでもあります。「こちとらまじめにイエス・キリストの復活をお祝いしてるんじゃい!」という感じです。

 

 

移動性の祝日という観点では決まっている日でもあるクリスマスだとかヴァレンタインデーのほうがよっぽどなじみやすいし、お釈迦様の誕生日でもある4月8日のほうがいいんでは?とも思えてしまいます。春分の日以降の満月の日の直後の日曜日」というのが「ややこしい!」という感じです。

 

 

んで、前置きはさておき、今日から三日間は「聖なる三日間」とされています。
聖書、それも福音書の「イエス・キリストが弟子たちの足を洗った」木曜日(これを”聖木曜日”とか”洗足木曜日”といいます)、「イエス・キリストの受難、そして十字架上の死をとげる」金曜日(これを”聖金曜日”または”受苦日”といいます)、「イエス・キリストが墓に入り、その後よみがえった」土曜日となり、カトリック正教会などでは「聖土曜日のよみがえった」ところは「復活徹夜祭」として土曜日の夜中(正確には日曜日の明け方ごろ)に礼拝を行い、洗礼式が行われることもあります。

 

 

今ではわりと「いつでも」洗礼式を行うことができましたが、昔は「洗礼を受けるのはイースターだけ」でした。洗礼はキリスト教を信仰することを公に宣言し永遠の命を得る意味合いのあるものですから「これまでの自分が”よみがえりの命にあずかる””もう一度生まれ変わる”」ということで「イエス・キリストの復活」を祝うイースターに合わせてというのが原則でした。

 

 

もちろん復活日は異動しますので年度末だったり年度初め早々だったりすることもあり、今年は割りと年度をまたぐカタチになってしまい、成人の方だと仕事の都合などもありますのでうちの教会も「イースター前」に洗礼式を行いました(もちろん洗礼準備の勉強の進み具合もあります。そこは聖職者の判断にゆだねられます)。

 

 

そんなわけで、今日からの3日間、洗礼をすでに受けて○年、という人には「出ないと損!」な3日間の礼拝があります(礼拝時間によっては出るのが不可能な礼拝もありますので、無理のない範囲で出席するほうが良いでしょう)。ただ、背景知識がなくいきなり教会にやってきても「なんのこっちゃ?足洗うってナニ?」となることもありますので、そういう方はとりあえず今度の日曜日にぷらっと教会に来てみてはどうでしょう?「お盆と正月」ならぬ「イースターとクリスマス」だけの出席者も多数いますので、そういうときのほうが入りやすいと思います。