piantinaの日記

日本のとある教会で弾いてるオルガニストの毒にも薬にもならない戯言

1年に1度の木製十字架―今日は聖金曜日(受苦日)―

みなさんこんばんは、今日はいつもより遅い更新です。
Piantinaです。

 

 

今日は聖金曜日(またの名を「受苦日」)でした。
まぁ働いている間はなかなかこの「聖なる三日間」にはなかなか出られなくて、今となっては出放題(?)となっているので、木曜日も金曜日も土曜日も一連のことを毎年毎年経験していくのですが、特にこの三日間の「クライマックス」なのがまさに今日、聖金曜日じゃないでしょうか?まさにバッハの「マタイ受難曲」で何度も特徴的に用いられる「血しおしたたる」のあのコラールは今日のために書かれているものです(ほかにも受苦日のための歌はあるけれど)。

 

 

私自身は出たことがないのですが、教会によっては3時間礼拝を捧げているところもあります。これは「お昼の12時ころから3時間の間」十字架上でイエス・キリストが苦しんだということからリアルに3時間かけてやっている教会もあります。

 

 

昨日の聖木曜日で祭壇上のすべての装飾を外してしまったので、今日は木製の十字架だけが祭壇にあるだけなのですが、これも実は「1年に1回」しか出てきません!「もったいな~い」と思われそうですが、クリスマス前にもほかの時にも出しません。いつもは真鍮製の十字架なのですが、どうやらこの聖金曜日というのはこの「木製」の十字架を出さなくてはいけません(やはり”木にかかり”というところにも関連しているのでしょうかね?)。

 

 

まぁ、後々は結構去年とまたしてもかぶりそうなので、以下を参照していただければと思います。 

mayflower81.hatenablog.com

 それにしても今年は例年にまして「イースターを第二のハロウィンに!!」報道が多いような気がします。でも、あるところでは「イースターキャンペーン」の期間が2月から3月27日に設定されていて「これってイースター当日に終わっちまうやん!!」と夫と二人で笑ってしまいました。せめてもっと知恵を働かせて「イースター」なんて安易に使わないで「レント」にしとけばバッチリだったのになぁ…と思いますが。そこらへんはやはりキリスト教国ではないのがバレバレですね…。

news.goo.ne.jp

www.yomiuri.co.jp

www.jiji.com

とりあえずこんな感じですが、記事をさがしていてコラムをちょっと見つけたのですが、ハロウィンをいまだに「キリスト教のお祭り」と書いている人がいて、なんだか「欧米でお祝いされているもの=キリスト教のお祭り」と勘違いされているようです。ちなみにハロウィンはアイルランド発祥で、民間信仰がベースとなっているので教会ではハロウィンはやりません。「ハロウィンナントカ」をやっている教会があればそれは新興宗教系かちょっと怪しいところです。とにかくホンモノではありません。

 

 

ただ、イースター(復活日)がお祝いされる、一大祝日なのはやはり、レント(大斎)や聖週、聖なる三日間があってこそ派手派手しくやっているわけです。ちなみに、ユダヤ教旧約聖書のころは家の前に動物を殺した捧げもの(いけにえ)を飾って、神様が災いを起さないよう「過ぎ越す」ためのお祭りでした。それが神の子ことイエス・キリストが十字架にかかって死んだのもこの「過越祭(すぎこしさい)」の前々日だったのです。

 

 

ちなみに豆だけれども外国に住んでいるキリスト教徒の方にイースターメッセージやらカードやら送りたいときは「Happy Easter!」でもいいのですが「Happy Passover」でもいいようです。「過越」ですからね。