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piantinaの日記

日本のとある教会で弾いてるオルガニストの毒にも薬にもならない戯言

クラシックの一大イベント、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016に行ってきました。

みなさんこんにちは、ちょっと更新が滞ってしまいまして、やっとこさ記事にできるような話と今週のお題ゴールデンウィーク2016」ということで個人的にゴールデンウィークの1大イベントに据えていたお出かけでした。

 

 

これまでゴールデンウィークというとだいたい教会の中庭を解放して喫茶をやって、そのスタッフとして仕事をしていたり、引っ越してからは教会堂の改築にあたっての建築費返済のために教会の「名物」をもって他の教会でバザーを出店して、いわば「行商」のような形でバザーに参加していたりしましたので、なかなかこの「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」というクラシックの一大イベントに関しては「名前はなんとなく聞いたことがあってもそれそのものに行ったことがない」という状態でした。

 

 

今年参加を決めたわけ

今回、私が東京から高速バスで2時間、直線距離にして100キロ離れたところに住んでいるというのにこの「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に行くことに決めたのは、もちろん愛聴しているクラシック専門のインターネットラジオOTTAVAが公開生放送をしているというのもあったのですが、今年に関してはOTTAVATBSラジオの傘下から独立した放送局となったために機材調達資金が不足しているということでつい先日までクラウドファンディングをしていました。例年通りならばおそらくクラウドファンディングにいくらかお金を寄付して、あとは……という感じだったかもしれません。

 

 

が、今年は予定を見てみると、5月の連休にバザーに出店することもなく、教会関連の行事というのが4月29日の県の合同礼拝くらいのものです。まぁ5日に実は今年の教会暦では「昇天日」があるのでそれがないときにせっかくの休みだから、と思って行くことに決めました。幸いギリギリで決めた割に大きな会場の「ホールA」のコンサートにはまだ席に余裕があったのでイープラスの会員登録をしてさくっと取ってしまいました。

 

 

それに、私自身のOTTAVAへのかかわり方というのが今年になって変わりつつあって、そもそも独立局になってからリスナーとプレゼンター、スタッフの関係がもっと縮まったように実感していて、たまたま先月プレゼンターでもありピアニストの本田聖嗣氏のサロンコンサート、それもアフターパーティまで参加したら、他のリスナーさんと知り合いになり、twitterでもフォローしあう関係になりました。

 

 

実際に「行ってみる」ことが支払ったお金の額以上のものをもたらすことを体感して以来、「脱・在宅」というか「脱・聴き専」になりつつあるのも思い切っていってみようと思ったきっかけです。広くて人がたくさんいる「ラ・フォル・ジュルネ」の会場でも、だいたいOTTAVAの公開生放送のところに行けば必ずきっと誰かがいる…というのもあります。

 

 

とりあえず14時~18時までは公開放送をしているということで、それ以外の時間、夕方の時間に有料公演のチケットを取りました。けれどもあちこち見て回ったりグッズを買ったり屋台で食べ物を食べたりして「密度の濃い1日」を過ごそうとしていましたので9時に館山駅発のバスに乗って、途中渋滞(首都高)があって11時ごろ東京駅着。そこから東京国際フォーラムまでは歩きでした。まだまだ天気が良くて良かったです。

 

 

予定外にコンサートを聴いてしまった

ついてみると、すでに公開放送のところでは森さんがお話をされていました。GMこと斎藤さんもいまして、12時からオフエアインベントがあるということで、「じゃぁこのオフエアイベントを見てからお昼かな」と思いきや、「リスナーさんですか?」と女性の方が声をかけてきました「はい、そうですが」というと、どうも御連れ合いの方が突然の体調不良でチケットが1枚あまったので一緒にホルストの「惑星」を聴かないかということでした。まぁ、「オフエアイベント聴きたいんで…」とも言いづらく、まぁ人助けということでその方と聴きに行くことにしました(なので、オフエアインベント聴いていないので、是非とも御礼の特番にはこのイベント入れて欲しいです!!)。


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OTTAVAのプレゼンターの森雄一さんが話しています。


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数量限定のステッカー、ゲットしました!


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ベッドの「レガリア」。座っただけですがすご~く沈みます!いくらでも眠れそうな、私にとってはけしからんモノです(笑)

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これが噂の「グラナダ」。なんとなくギターっぽい?

 

そして、ホルストの惑星を聴いたのですが、1階席の一番後ろというところで聴いていました。個人的にはオーケストラを聴くのにベストな席というのはオーケストラに詳しくないので今一つどこがベストなのかはわからないのですが、自分がやっていて身近な楽器のひとつでもあるパイプオルガンならば「二階席(以上)の後ろ!」と即答できます。1階席(特に前のほう)やオルガンのすぐそばはあまりおすすめできません。あ、演奏以上に演奏家が見たければそれはそれでいい席なのかもしれませんが。

 

 

で、時間が空いたしお昼どきでおなかが空いているので早速ごはんを…ということで屋台村でご飯を食べることにしました。食べたのはご飯の上に合鴨のローストとローストビーフの載ったものを食べました。しかし、座るところがない…!お昼も夜もベンチにはありつけず、石が丸く置かれているところで石の上に腰かけて食べることになってしまいました。夜はちなみにカレーとごはん、タンドリーチキンにナンが載ったものでした。

 

 

公開放送にはたくさんのゲストが登場して、プレゼンターの方がインタビューをして、お勧めだったりまだ席の空いているコンサートの紹介という感じで4時間のうちゲストは4名、飛び入りで生演奏をした「渋さ知らズ」を含めると5組の方が登場。そのほかOTTAVAのほかのプレゼンターさんが話をしたり、あとは曲をかけていたりしましたので、その間周りをウロウロ歩いたり、飲み物を飲んだり(間食もして!?)いました。

 


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公開生放送の様子。プレゼンターでもありピアニストの本田聖嗣さんが司会、OTTAVAのプレゼンターでありGMこと斎藤茂さんとお話をしています。


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チケットの半券で行けるエリアの入り口の花。その1。

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 チケットの半券で行けるエリアの入り口の花。その2。

 

夕飯を食べて、19時からまたオフエアイベントがあったのですが、これも今度は自分が聴く予定だった公演が19時15分からあったので、「最初だけ!」ということで最初だけ聴いて、そのあとはダッシュでホールAへ急いでいきました。ドビュッシーの「海」―管弦楽のための3つ交響的素描―と細川俊夫の循環する海をウラル・フィルハーモニー交響楽団、ドミトリー・リス指揮というものでした。

 

 

ドビュッシーの「海」はまさに西洋画を見ているような、色彩豊かな感じの「海」で、メロディがあって、それが海のいろんな表情を描いているかのような感じでした。波がリズムで表現されていたりしていて、初めて聴いたのですが「ゲスだ」なんだと言われてもやっぱり「ドビュッシーいいなぁ」と思わせる曲でした。

 

 

一方で細川俊夫さんの「循環する海」は、「海そのもの」の音を表現しているのですが、海を渡る風の音だとか波の轟だとかの音がそのままになっているのです。はっきりしたメロディーはないものの「海だな」というのがありありと伝わってくるのです。そして現代音楽でありながら雅楽のようにも聞こえてくる不思議な魅力を持った曲だと私は思いました。これは日本人でない指揮者とオーケストラがこれだけ表現できるというところでさらに「一体、どのようなアプローチでこの音楽を解釈していったのだろうか」と思ってしまいました。

 

 

まとめ

私自身としては初めて参加した「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」でしたが、クラシックに携わる人の中には「こうやって敷居を下げるから云々!!けしからん!!」と言う人たちもいるのでしょうが、私自身はむしろこういったイベントごとはもっとクラシック界としてはじゃんじゃんやっていくべきであって、「クラシック=堅苦しい、敷居高い、金持ちの年寄りの趣味」のイメージをぶち壊してほしいなぁと思っているくらいです。

 

 

「趣味はピアノです」というと「お嬢さんだねぇ~」とか今となっては「お前はマダム気取りかっ!」となぜか金持ちぶっているようなイメージを持たれるのもこういう「上流のイメージ」があるのでしょうか。ちっともそんなつもりないんですけどねぇ。それとは裏腹に普通の若い子もたくさんいましたし、「GWのイベントとしてもう根付いているんだな」とも実感しました。

 

 

もしかするとクラシックの著名な演奏家や指揮者ほどもっともっとたくさんの人に聴いてもらいたい!という気持ちでいるのではないでしょうか?もちろん自分の生活的な、経済的なことではなく、ただただ「たくさんの人に聴いてもらって幸せな気持ちになってほしい」という意味でです。それほど一流の演奏家や楽団が参加しているのです。また会場の近くでは音大や芸大の学生さんの演奏も聴けますし、若い演奏家の演奏機会を増やすというのも大事だと思います。

 

 

行ってみて思ったのは、単なるイベントというよりは「音の博覧会」に来たかのようでした。あっちのパビリオン行ってみようか、こっちではこんなのやってるみたいな感じです。そして「la nature(ナチュール、自然と音楽)」と言っても、山、川、海、鳥、動物、大地、風…といった地球上の自然や生命の営みをモチーフにした音楽が各会場で行われているのです。さらに国際フォーラムだけでなく日比谷野音でもやっているのです。

 

 

演奏、パフォーマンスする側がやっている間踊ったり騒いだりするジャンルがある一方で「静寂から静寂の間までが音楽なのです(家に帰るまでが遠足です的な)、ただただ音のシャワーを浴びるような感覚」というのはクラシックでしかできないわけですし、純粋に「音を楽しめて、クラシックという大きな枠組みの中にさらに管弦楽、器楽曲、合唱曲、オペラ、宗教音楽といった細かなジャンル分けがある」というのもクラシックの奥の深さでもあり魅力でもあります。それを小さな子供から大人まで親しみやすい形で自然体で楽しめるのがこの「ラ・フォル・ジュルネ」というイベントなのではないかと思います。

 

 

来年も時間を見つけて是非とも行きたいと思いました。