piantinaの日記

日本のとある教会で弾いてるオルガニストの毒にも薬にもならない戯言

葬儀のピアニストを受けようとしてやっぱり諦めてしまった話

みなさんこんにちは、Piantinaです。
かかわりのある人には話してしまいましたが、もう時間も経ったことだということであえてブログに書いてみようと思います。

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※私ではありません。足成さんの写真素材です。実物は結構小さなマツコです。

 

私はプロフィールにも書いていますし、ブログのサブタイトルには「日本のとある教会で弾くオルガニストの毒にも薬にもならない戯言」とあります。毎週毎週日曜日に弾いています。時にはお葬式も結婚式も弾きます。私がせいぜい弾いていない礼拝は「礼拝堂聖別式」と「聖職按手式(いわゆる”叙任式”、もっとわかりやすく言うと就任式や任命式)」くらいのものです。おそらくこの2つの礼拝はおそらく奏楽の依頼はないだろうと思っています。

 

 

で、本題に入りますが、「お葬式のピアノ演奏の仕事をしようとしていたけどやっぱりやめました」という話です。リアルの私を知っている人なら「えーーー!!!ぴあんてぃなさんの強みをもろに生かせる仕事なのにもったいない!!」と言われそうですが、やっぱりやめました。

 

 

これはGWもおしまいに差し掛かった日、地元の地方紙に「通夜・葬儀でのピアノ演奏者募集」というタイトルでの募集広告が出ていました。現在絶賛専業主婦中のわたくし、やはり「何らかの形で社会に貢献しなくては…!」とまったく思っていないわけがありません。しかもピアノならばこの道30年、オルガンだって通算で11年くらい弾いているわけです。しかも「結婚しても働き続けている女性」が専業主婦よりも多くなっている昨今、若いのに(若くないけど)、手のかかる子供がいるわけでもないのに、世間の目から見たら「なんで専業主婦なの?!」と思われても仕方がないかと思います。

 

 

ただ、この話に応募するにあたってやはり「夫の意見」というのも聞かないといけません。まぁ、聞いてみたところ…

  • Piantinaが働くのは構わない。
  • だけど、教会の葬儀とかぶったらどうするの?
  • ただの教会オルガニストならばいないならばいないでヒムプレーヤーかければいいけど、Piantinaはそうではないだろ?肝心の葬儀にいなくて信徒さんにクレームつけられたらどうするんだ?
  • で、仕事に行くのはお金ためて原チャリを中古で買うか、自転車か電車と徒歩で行ってもらうよ(私の住んでいるところは車移動が原則中の原則の田舎)

まぁ、「原則働くのは反対じゃないけど、めちゃくちゃ制限あるよ。それでも働きたいのならどうぞ」ということです。まぁ、某アイドルグループが年の初めに独立・解散騒動があってその中で「嫁ブロック」というのがありましたが、嫁ばかりではないだろ!と思いました。今でこそかなり数が減っていると思いますが「亭主ブロック」もあると思います。むしろ亭主が「なんで専業でいたがるんだ!」と怒るくらいですよね。

 

 

まぁ、でも一応先方の方には電話をしてみました。やはり葬儀社ということもあって忙しそうなのかちょっと面接がかなり後の日になってしまいました。その際、「現在、ピアノを教えていらっしゃるとか…?」と担当の人が言っていて、即座に「あ、これもしかしてピアノの先生の副業あたりを狙っているのかな」と思ってしまいましたが「いえ、教えてはないですが、ピアノは30年くらい習い続けており、教会のオルガニストをしています」と答えました。

 

 

一応、買い物をしたときに履歴書を数年ぶりに購入し、「さあ、書くぞ!」とは思っていましたが、やはり家事をあれこれこなしていると難しい。さらに自分と同じような形でいらっしゃる寺庭婦人ですとか坊守さんとかの話が出ている婚活系のサイトなどを覗いてみるとやはり「外に出て働く余裕などない」という感じでした。

 

 

まぁ最近では特にプロテスタントの教会だと「牧師さんの奥さんも牧師さん」という感じで「夫人業」に専念している人はかなり少数派になってきてしまいました。むしろ「女性牧師とご主人は普通の会社員」という組み合わせもあるようです。私がいるところは「女性聖職反対派の聖職者が多数を占めている」ところなので、子供の教育費を稼いでいる以外はほとんどが専業主婦です。カトリックはご存知の通り男性の神父さんしかいません。シスターは修道女です。どちらも結婚はできません。もしかしたら今のローマ法王だとそのあたりを改革することもあるかも…?という感じです。

 

 

あ、で、話が脱線してしまいましたが、そんなこともいろいろと考えた結果、前日に勇気を出して、くだんの葬儀社に電話を掛けました。電話しか書かれていなかったので結局電話上で面接辞退の旨をお伝えしたのですが、やはり「今の自分の置かれている立場」を考えたら、やはり葬儀が重なってしまったり、日曜日にかぶってしまったときに、そういうのとかかわりなくやっているピアノの先生だとかピアノ上級者のほうが雇う側としてはいいだろうとも思えてきたのです。

 

 

「外に出て働く」ばかりが「活躍」ではない、と私は思います。もちろん、「結果として外で必要とされて働くことになった」ならばそれはそれでいいのではないかなと思います。
「結局、家の中じゃん」とか「古臭い、保守的」と思われても、自分は「自分の家で十分に活躍している”つもり”」だと思っているし、そのことで誰かに感謝されたいとか「すごいね!」って言ってもらいたいとか思っていません。それを期待すればするほど裏切られるだろうと思うのです。私がやることはただ、自分に与えられた”仕事”を粛々とこなしていくだけなのです。